第五の女嫌ひは、自己の性癖に基くもので、例へば女子を外面如菩薩内心如夜又、五障三従の悪人と信じ、或は女子を不潔汚穢視して、之に接するを嫌悪するの類である。此の如きものは主として感情の強い神経質の男子に認むる処で殊に潔癖の著しい者の中に女嫌ひを見ることが多い。